ヘタレ王子とヤンキー姫
春樹が寝てしまったと報告を受け、理名が車で迎えに来てくれた。

恵美と樺音は、理名に傷の手当てをしてもらい、颯太は春樹を着替えさせた。

そして、樺音は今理名の前に正座をしている。

「本当にすいませんでした」

「樺音。お前への制裁を言い渡す。」

「はい。」

理名はしばらくだまると、優しく笑った。

「お前への罰は、春樹を幸せにすること!以上!」

「へっ?」

「分かりやすいんだよ。今回のことがまた起こるかもしれないから、春樹だけじゃない。恵美や颯太とも、関わらないようにしようって思ってたろ?」

樺音は下を向いた。

「恵美や颯太が、お前のこと恨んでるように見えるか?春樹が寝たのも、樺音の胸のなかで安心したからだろ?」


樺音は二人の顔を見た。


「樺音うちらずっと仲間だよ」
「お前がピンチの時は協力するし、俺らがピンチの時は協力してくれるだろ。」

「あぁ…」

「じゃぁそれでいいじゃん。迷惑かけてかけられて、それがうちらの友情だよ。」

「今の仲間を大切にしろよ樺音。これから先何があっても、みんなお前の大切な仲間だ、」

「はい!」

樺音は笑っていた。

それを見てみんなも笑った。
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