ヘタレ王子とヤンキー姫
樺音と歩きながら、春樹は、喋り続けていた。

樺音は相づちをうちながら聞いている。

「みんないい人たちだね。」

「あいつらは硬派なヤンキーだからな。」

「硬派?」

「お前に絡んだやつとか、豊みたいなやつは、ただの柄が悪い、ヤンキーくずれだ。
逆に、俺らやあいつらは、一般人には手は出さないし汚いこともしない。ようするに、ちょっと世間の常識に、ついていけなくて、喧嘩好きなだけ。」


「なるほどね。」


少し沈黙が続いて、次は樺音が口を開く。

「あいつらに言ったのは、本心だから。」

「えっ?」

「人の考えなんて興味ないし、俺はこのままでいいと思ってる。気にしてたろ?このままで良いのかって。それにあいつらは悪気があって、言ったわけじゃないしな。あいつらは、ありのままを受け入れてくれる。まぁお前がどうしても嫌だって言うなら、好きにすればいいよ。」
そういって樺音は黙りこんだ。

「僕…樺音が嫌なんじゃないかって思ってたんだ。」


樺音が驚いて振り替える。

「俺は最初にあった頃から、お前の性格を知ってる。それでもお前を選んだ。嫌なら最初から付き合わねぇよ。」

樺音は少し怒った顔をした。

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