夏恋~小さくて素敵な恋~
「…現国だっけ…?」
思い出した教科を口にする。
晴・奈「そうだよ☆」
うわぁ!息ぴったり!って違う!!!
二人の声の揃いに関心している場合ではない。
現国と言えば、とても厳しい先生で有名で、
テストも厳しいが、授業態度でも厳しく、ましてやサボりなんて…。
「終わった…。」
その場に崩れこむあたし。
それを見守る笑顔の二人。
ちっとも焦りのない奴。
あたしの頭の中は焦りで埋まっていく。
ただでさえ、成績も十分ではないというのに…!
「どうしよーーー!!!」
天を仰いでもどうなもならない!!!
こうなったら…
先に詫びをいれるのみ!!!
「あたし職員室に行ってくる!!!ほら、里美も行くよ!」
里「え、なんで?」
「先生に授業サボっちゃったこと謝らないと!」
里「大丈夫だよ~。」
「そんな呑気なこと言ってないで行くの!!!」
早く謝りに行けば、先生も見逃してくれるかも…!
そんな淡い気持ちを胸に、里美を引っ張りながらドアへと向かおうとすると、
晴「大丈夫だよ、奈留ちゃん。」
晴美ちゃんがまたニコッと笑う。
奈「きっとお咎めはないよ。」
奈々ちゃんも笑顔だ。
「どういうこと…?」
頭の上に?がたくさん。
もうお咎めもないぐらい怒り爆発とか…?
「この話もしながら、教室に荷物取りにいこ!」
里・晴「さんせ~い♪」
もうなんなの…?