夏恋~小さくて素敵な恋~
涙が止まらない。
知ってる。
この優しい声。
きっと似てるの。
大好きな人に。
大好きだった人に。
「あ~もう!」
そういって塚原くんは、親指であたしの頬を撫でた。
頬から塚原くんのぬくもりが伝わる。
「ごめん、拭くものもってなくて…。」
少し赤い顔の塚原くん。
こんな表情もするんだ。
涙であまりよく見えないけれど、指先の熱がそう教えてくれているようだった。
「うぅ…ごめん…ね。」
「いいよ。俺こそ、手でごめんな。」
そういって苦笑する塚原くんに、あたしの心は少しだけ落ち着きを取り戻す。
しばらくして涙が止まると、少しだけ塚原くんに話をした。