夏恋~小さくて素敵な恋~


それから、今日あったスポーツ大会の話とかバスケ部の話とか色々な話をした。



そのおかげか、モヤモヤは少しずつ消えていくようだった。



どれぐらいの時間が経ったのかわからない。



お父さん達のところに戻らなきゃ…。



「そろそろ戻るね。」

「あぁ。引き留めてごめんな。」

「ううん!塚原くんのおかげで元気出た。」

「そうか。なら、よかった。」



塚原くんは病院の入り口まで送ってくれた。



「それじゃあ、また。」


病院を振り返ると、また怖気づいてしまいそうになった。



ぎゅっと手を握り締める。



やっとモヤモヤが晴れたのに。



また心の中が曇りそうになる。



「松岡!」



爽やかな声が耳に届いた。



振り返ると、帰ったと思っていた塚原くんが手を振っていた。



「笑えよ!松岡には笑顔が似合うと思う!それで、みんなも元気でるよ!じゃあ、また学校で!」



その言葉と、柔らかい笑顔がスーッと心まで届く。


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