ありのままの、あなたが欲しい。

まさかここまで遠慮がなく、良いように使われるとは思ってもみなかった。


いや、別にそれは構わないけれど、あまりにも想像と違う彼女の性格には正直驚いたし戸惑った。


もしかしたら、今まで迷惑をかけた仕返しなのかもしれないが…。



でも、そんな生活が続いてもう一ヶ月以上が経ち、彼女ともだいぶ打ち解けたわけで。


今では俺の“パシリ役”も慣れて普通になっていた。



「あー助かったぁ。ありがとう、ショージさん！」



満面の笑顔で頭を下げられたら文句なんて出てこない。


その繰り返しで、俺はいつも同じ言葉を返すんだ。



「いいえ、どういたしまして」