ありのままの、あなたが欲しい。
マナトくんはすっかり俺に懐いてくれている。


“ショージ”と呼び捨てにするのも、最初は藤咲さんも直そうとしてくれたがダメだったらしい。


俺は特に気にしないし、とにかく可愛いから何でも許せてしまう。



この二人に見送られた日は、雨だろうが何だろうがとても調子良く一日を過ごせた。




ただ、藤咲さんが引っ越してきてから3ヶ月が経つのだが……。


未だに旦那の姿を一度も見たことはないし、
玄関にしか入ったことはないけれど、男物の靴や小物がある気配が全くない。



だからさすがに俺も気付く。


きっと、藤咲さんはシングルマザーなのだろう…と。



< 151 / 395 >

この作品をシェア

pagetop