聖石学園~意地悪で腹黒のナイト様~
 そして謝罪の言葉を言いながら皆ちりぽりと帰っていった。


「……ふぅー良かった、何も起こらなくて」

 そう呟きながら黒斗達の方に向き直ると、皆何だか呆気に取られていた。


「何? どうしたんだよ?」

 その質問に答えたのは高志だった。

「……いや、うん。ジュエルってスゲェなーって……」


 それに弘樹が続ける。

「それと、友ってジュエルなんだよなーって、改めて思い知ったというか……」


「何なんだよ、二人ともその感想は!?」
 



「……ジュエルって、何?」

 事情を知らない由理香ちゃんが、そう呟く。


 何て説明すればいいんだろ……?



「それに……」

 そこであたしはジーッと見られる。

 ちょっと睨んでいる感じにも見えた。


「ねえ、お兄ちゃん。この女みたいな人、誰?」


 ビクゥ!

 あたしは思わず体を跳ねさせた。

 本当に女だと思っているわけじゃないだろうけど、何だか言い当てられたような気分だったから。


「こいつは柳川 友。ほら、俺が寮に入る前に話しただろ?」


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