聖石学園~意地悪で腹黒のナイト様~

あたしのナイト

 翌日――。


 あたしはとりあえず、クラスメイトの中では誰が良いと思うのか考えてみた。


 とりあえず仲のいい奴は黒斗と弘樹と高志……。

 その中から高志は即除外した。


 あたしが女だって知ったら何するか分からないし、第一信頼出来るかっていうと絶対出来ない!



 あとは黒斗と弘樹。

 弘樹は信頼出来るし、顔も悪くないんだけど……なんと言うか、華がない。

 ナイトとして活躍するには相応しい感じじゃない。

 残りは黒斗……。


 黒斗は信頼出来るし、華もある。

 何より、他の生徒からも人気がある。


 きっと、誰よりもナイトには相応しいんだけど……。


「でも、あたしが隣じゃあこっちが引き立て役になりそう……」

 ため息混じりに呟く。


 そして改めて黒斗を見る。



 今は体育の授業中で、サッカーをしていた。

 あたしは今待機中で、黒斗は試合中。


 運動も出来る黒斗は、キラキラ光る汗を撒き散らせながらボールをさばいている。


< 19 / 364 >

この作品をシェア

pagetop