聖石学園~意地悪で腹黒のナイト様~
 見ると、どこか一点の方向を見つめている。

 その視線を辿(たど)り、あたしもその方向を見る。


 そこには、どこか隠れる所を探している黒斗の姿があった。

 ……いや、黒斗だけじゃない。

 高志と拓馬までいる。


 あ、あいつら……。


「よ、よう。お前等偶然だなあ」

 隠れることが無理だと判断した様子の高志がそう挨拶してきた。


 今更偶然装ったって無駄なのに……。

 呆れてものも言えない。


 他の二人も、高志に続いていたたまれない様子で近付いてくる。

「偶然ねぇ……ま、そういうことにしといてやるよ。な、友?」

 近付いてきた三人を見て、弘樹が軽くため息をつきながら言った。

 あたしも苦笑気味に「そうだね」と返す。


 正直な所、安心したし嬉しかった。

 丁度弘樹と恋人同士みたいにデートしてて、いたたまれない気分になっていたところだ。

 皆が来てくれて安心したし、黒斗が来てくれて嬉しかった。


「折角だし、今日は皆で遊ばないか?」

 弘樹の提案に、皆いいのか? と聞き返す。

「いいって。友もいいだろ?」

「あたしはいいけど……。本当にいいの?」

「だからいいって、何度も言わせるなよ。……あ、でも友の分以外は奢らねぇからな?」


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