大好きでした。
「いったぁぁ!!」



思いきって立ち上がったら傷が痛さを増した。
思わず痛みに悲鳴をあげたら


ダダダダダダダと走ってくる音がした。
不思議に思って涙目になりながら後ろを見てみたら



「ハァハァ…。今度は…ッハァハァ…なんだ?」



と息を切らした先輩が立っていた。
悲鳴を聞いて焦ってきたのか辛そうに顔を歪ませていた。



「いや、あの…。」


「お前なんで泣きそうなの?」


「え?」



息が整った先輩は私の顔を見るなり近づいてきて私の右頬に手を添えた。


「どうした?」


「あ…。と」



何も言えずに視線を泳がせていると足に何かが垂れた気がして怪我した方を見てみると血が流れていた。



「あ!!血が!!」


「血?」



そう叫んだ私を怪訝な顔して見て私が見ているところを見て目を見開いた。

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