死が二人を分かつまで
それはそうだろうな、と津田は内心頷いた。


あんな伯父の元ではとてもギターなど買えなかっただろうし、さらに練習など、到底できる訳がない。


ギターの腕前はイマイチだと思っていたが、それだけのキャリアであそこまで弾けるのは、むしろ大したものである。


プロにきちんとしたレッスンをしてもらえば、さらに技術は向上するであろう。


「じゃあ、お前が今弾いてる曲って……」


「ほとんどが授業でやった課題曲と、先生に個人的に教えていただいたやつです。後から自分で覚えたやつもありますけど」


津田は『そういう事だったのか』と納得した。


だから渋い曲ばかりだったのだ。


しかし、古いけれどどれも有名な、懐メロ特集では必ず取り上げられる定番のものばかり。


いかにも学校の授業の課題曲として選ばれそうだった。


「じゃあ、キャリアは約2年って事で良いよ」とアドバイスした後、津田はおもむろに切り出した。


「ところで、進藤さんのことなんだけどさ。これからもずっと付き合いは続けるつもり?」


「はい」


さとしは瞳を輝かせながら答える。
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