死が二人を分かつまで
進藤は、あえて軽い口調で肩をすくめながら続けた。


「君といると、あの人とも関わる羽目になるからね」


「それは…。でも、誰でも苦手な人っているし…」


進藤が全く折れる気配がないので、さとしは不安になって来たようだ。


徐々に曇ってくる彼の表情を見ていると心が痛んだが、しかし、ここで諦める訳にはいかないと、進藤は自分を奮い立たせた。


これ以上深みにはまってはいけないのだ。


さとしと改めて視線を合わせると、進藤は自分でも口にしたくない言葉を無理矢理吐き出した。


「分からないかな?ようするに、もう君とは友達でいたくないんだよ」


さとしは目を見張った。


「君とはもう会わない」


そしてそのまま、ゆっくりと首を振る。


「会えないんだ……」


進藤の言葉を拒絶するかのように、さとしはさらに激しく首を振った。


「嫌です。僕、何か失礼なこと、しましたか?でしたら謝ります。だから、だからそんな事、言わないで下さい」


進藤は正直驚いた。


さとしがここまで強く自己主張するのを見るのは初めての事ではないだろうか。
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