死が二人を分かつまで
「僕自身も、父のことは全く知らないんです」
さとしは心底残念そうに答えた。
「母は何も語らないまま他界してしまったし、父とは籍を入れていなかったみたいで書類上の記録も残ってないし」
ふたたび、しんみりとしたムードが漂う。
しばらくして、さとしが感慨深げに呟いた。
「だけど進藤さんが母と知り合いだったなんて……。すごい、こんなことってあるんですね」
「ホントだよな~。事実は小説よりも奇なり、だな」
津田が相変わらずうるさい。
しかし、彼は次の瞬間口調を改めて切り出した。
「しかしね、さとし君」
「あ、はい」
「実の両親じゃないとしても、ここまで育ててくれたのはおじさん達なんだろう?だったら、俺のやることに変更はないよ」
「はい…」
さとしはまた俯いてしまう。
「まぁね、おじさんが芸事を毛嫌いする気持ちも分かるけどさ」
その言葉にさとしが顔を上げた。
「おじさんてのは、小夜子さんの弟さん?」
「いえ…兄です」
「そう。可愛い妹さんは、それがきっかけで亡くなったようなもんだしね」
さとしは心底残念そうに答えた。
「母は何も語らないまま他界してしまったし、父とは籍を入れていなかったみたいで書類上の記録も残ってないし」
ふたたび、しんみりとしたムードが漂う。
しばらくして、さとしが感慨深げに呟いた。
「だけど進藤さんが母と知り合いだったなんて……。すごい、こんなことってあるんですね」
「ホントだよな~。事実は小説よりも奇なり、だな」
津田が相変わらずうるさい。
しかし、彼は次の瞬間口調を改めて切り出した。
「しかしね、さとし君」
「あ、はい」
「実の両親じゃないとしても、ここまで育ててくれたのはおじさん達なんだろう?だったら、俺のやることに変更はないよ」
「はい…」
さとしはまた俯いてしまう。
「まぁね、おじさんが芸事を毛嫌いする気持ちも分かるけどさ」
その言葉にさとしが顔を上げた。
「おじさんてのは、小夜子さんの弟さん?」
「いえ…兄です」
「そう。可愛い妹さんは、それがきっかけで亡くなったようなもんだしね」