死が二人を分かつまで
その動きに合わせて、長い髪がサラリと揺れる。


「この前はありがとうございました。すみません。俺、礼も言わずにさっさと帰っちゃって」

「あ~、良いよ良いよ。指は大丈夫?」

「はい。おかげさまで」


そこで突然、小夜子はクスリと笑った。


「あ、ごめんね。笑ったりして。進藤くんの話し方って、何か可愛いな~と思って。独特のイントネーションだよね」


小夜子は屈託のない笑顔を見せた。


「進藤君の出身て、もしかして……」

「茨城です」

「あ、やっぱり?大学の時の友達にも茨城出身の娘がいるのよ。茨城のどこ?」

「結城ってとこなんですけど……。すごい田舎ですよ」

「そうなんだ。私はね、埼玉の大宮。お互いおのぼりさんだね」


進藤からしたら大宮など都会も都会だったが、せっかく小夜子が田舎者同士というくくりにしてくれたのだから、あえて反論はしなかった。


「まだ上京したばっかなんで…。自分では分からないけど、すごい訛ってますよね、きっと」

「え?進藤君て、今いくつ?」

「1月誕生日なんで、18歳です」
< 69 / 254 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop