死が二人を分かつまで
「そしたら案の定デビューの話はおじゃん。ていうか、そもそもそんな話があったのかどうかさえ怪しいけど。それがトラウマになって、オーディション受けるのが恐くなっちゃってさ…」
小夜子はフッとため息をついてから続けた。
「でも、思ったの。そんな目に合うってことは、私の実力がそれだけのものだったんだなって。本物だったら、余計な思惑が入り込む余地なんか無いはずだもの」
小夜子のその真剣な表情を見て、進藤は心の中でひっそりと謝罪した。
それまでは、歌手を目指すような者は、どこかミーハーで浮ついた所があるのだろうと偏見を持っていたのだが、小夜子と出会い、その考えは間違いである事に気付かされた。
【芸能】というものを真摯に一つの職業として捉らえ、その世界の一員となる為に日々努力している者は数多くいるのだ。
狭い世界しか知らず、まだまだ経験していない事の方が多い立場のくせに、生意気にも他人の生き方を否定していた自分を恥ずかしく思った。
「やっぱり私は歌が好きだし、どんな形でも良いから歌い続けたかった。だから、まずはここからスタートさせてもらおうと思ったんだ」
小夜子はフッとため息をついてから続けた。
「でも、思ったの。そんな目に合うってことは、私の実力がそれだけのものだったんだなって。本物だったら、余計な思惑が入り込む余地なんか無いはずだもの」
小夜子のその真剣な表情を見て、進藤は心の中でひっそりと謝罪した。
それまでは、歌手を目指すような者は、どこかミーハーで浮ついた所があるのだろうと偏見を持っていたのだが、小夜子と出会い、その考えは間違いである事に気付かされた。
【芸能】というものを真摯に一つの職業として捉らえ、その世界の一員となる為に日々努力している者は数多くいるのだ。
狭い世界しか知らず、まだまだ経験していない事の方が多い立場のくせに、生意気にも他人の生き方を否定していた自分を恥ずかしく思った。
「やっぱり私は歌が好きだし、どんな形でも良いから歌い続けたかった。だから、まずはここからスタートさせてもらおうと思ったんだ」