死が二人を分かつまで
そしてどうせ方向が同じだからと毎夜小夜子をアパートまで送り届けてくれていたらしい。


しかし、その界隈は他にも明け方まで開いているスナックやカラオケバー、コンビニなどが軒を並べていたので、女性が一人で歩いていてもさほど危険はなかった。


もちろん、酔っ払いなどに絡まれる危険性はあるが、いざとなればどこかの店に逃げ込めば良い。


だが、もしかしたら先ほどの男が待ち伏せしているかもしれないし、とてもじゃないが今日は彼女を一人で帰す気にはなれなかった。


小夜子のアパートは店から徒歩で5、6分ほどの距離にあった。


つまり方向は逆だが、進藤のアパートとも比較的近いということである。


部屋番号を尋ねると202号室という事だったので、進藤は彼女を連れ階段を上がった。


当然、部屋の前で別れるつもりだった。


しかし、小夜子が「お茶でも飲んでいって」と熱心に勧めてきて、断るととても心細そうな表情になったので、進藤はついついそのまま上がり込んでしまった。


「小夜子さん大丈夫?」


進藤は、青い顔をしながらもお茶の準備をする彼女に問いかけた。
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