死が二人を分かつまで
店に行けば会えるのだし、わがままを言って小夜子に嫌われでもしたら元も子もない。
しかし、その日を境に、小夜子の様子は明らかにおかしくなっていったのだった。
話し掛けても上の空で、以前のように笑ってくれない。
何かあったのかと遠回しに聞いても、さりげなくはぐらかされてしまう。
気がつけば小夜子は、丸山の傍らに佇んでいることが多くなった。
ある日、楽屋で話す二人の声が聞こえてきたので進藤がドアを開けると、丸山と至近距離にいた小夜子が、慌てて彼から離れた。
ピアニストと歌い手なのだから色々打ち合わせがあり、邪魔されたくないこともあるだろう。
進藤の行為は大変無礼で、その場から摘み出されても文句は言えない立場であった。
しかし、二人とも進藤を責めるような事は何も言わず、そそくさとその場を離れた。
そんな二人の反応が、進藤の心をさらに不安に陥れたのだった。
*****
ある日、進藤の姉の明美が彼のアパートを訪ねて来た。
高校時代の友人が東京に嫁ぐことになり、結婚式に出席するためと、観光を楽しむために上京して来たのだ。
しかし、その日を境に、小夜子の様子は明らかにおかしくなっていったのだった。
話し掛けても上の空で、以前のように笑ってくれない。
何かあったのかと遠回しに聞いても、さりげなくはぐらかされてしまう。
気がつけば小夜子は、丸山の傍らに佇んでいることが多くなった。
ある日、楽屋で話す二人の声が聞こえてきたので進藤がドアを開けると、丸山と至近距離にいた小夜子が、慌てて彼から離れた。
ピアニストと歌い手なのだから色々打ち合わせがあり、邪魔されたくないこともあるだろう。
進藤の行為は大変無礼で、その場から摘み出されても文句は言えない立場であった。
しかし、二人とも進藤を責めるような事は何も言わず、そそくさとその場を離れた。
そんな二人の反応が、進藤の心をさらに不安に陥れたのだった。
*****
ある日、進藤の姉の明美が彼のアパートを訪ねて来た。
高校時代の友人が東京に嫁ぐことになり、結婚式に出席するためと、観光を楽しむために上京して来たのだ。