恋色カフェ
「彗、いい匂いがする」
首元に顔を埋められ、ドクン、と心臓が跳ね上がった。
「そ、れをいうなら、」
「……何?」
「店長の方が、いい匂いですよ」
「俺?」
「カレーの匂い」
ああそうか、と言って、店長は笑っている。
それならさ、と続けながら彼は、私の頤に指を這わせ、顔を自分の方へと向けた。
「俺も、試食してみて」
私の返事は、森谷店長の唇に塞がれた。
触れては、離れ、触れては離れを何度か繰り返し、そのうち深くなったものだから。
「ン、う……ッ」
店長の腕を叩きながら声を上げ、せめてもの抵抗をしてみせる。
「何?」
「だって、誰か来ちゃう……!」
「いいから。今だけ、俺を癒して」