恋色カフェ
「彗、眠い? ベッドまで運ぼうか?」
思惑が外れ、悔しいような恥ずかしいような、複雑な気持ちが胸に湧き上がる。
止めてほしい時には、言っても止めないくせに……こんな時ばかり。
どうして、察してはくれないのだろう。
──ああまた、私の勝手だ。
ううん、と言いながら目を開けると、私の顔を覗き込むように見つめている、端整な顔。
ドクン、と、酔いとは違う心臓の音が鳴る。
瞳の奥を覗きこまれたら、マズイ。でも、この状況じゃ、視線を逸らすので精一杯。
──が、彼は面白がってそれを追いかけるようにまた視線を合わせてきて、ニヤリと笑みを零した。
「……なんて。本当は待ってたんだろ」
「……えっ」
「違う?」