恋色カフェ


『万由さんは店長のことが好きなんです』なんて、理由を説明する為だとしても、私の口からは絶対、言いたくない。



“適当にセックスして飽きたら、簡単に捨てられるよ”



万由さんの言葉を思い返して、胸が嫌な音を立てる。


(私は店長の、何、なんだろう)


「好きだ」とも「愛してる」とも、今まで店長から言ってもらったことは無い。

もちろん、言葉が全てだなんて思ってる訳でもない。


……けど。

安心できる『証』が、私達の間に何一つないのも事実で──。



(そういう関係になったら、捨てられちゃうのかな……)


ポツリと胸に落ちた心の声は、私を、世の中全てから見放されたような、孤独な気持ちにさせた。



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