恋色カフェ
漆喰らしき白の外壁に、夜には優しい光を放ちそうな、年代物の街灯。
興味をそそられはするけど、恐らく一人だったら入っていなかったかもしれない。扉を押すと、カラン、と乾いたベルの音がした。
勝沼君に連れてこられたのは、アンバーから程近い、小さなカフェ。
細い路地にあるせいか、今まで近くにこんなお店があったなんて知らなかった。
「半年ぐらい前だったかな、バイト行く前に偶然見つけたんすよ」
落ち着きなく店内に視線を巡らせていると、勝沼君は嬉しそうにそう言う。
「入ってから言うのもなんすけど、ここでいいっすか?」
「いいも何も……近くにこんな素敵なお店があるの、知らなかったよ」