恋色カフェ
「何、笑ってんすか。俺、なんか変だった?」
「ううん。さ、食べよう食べよう」
納得いかない、といった表情のまま食べ始めたものの、どうでもよくなったのか、彼はもうすっかりカレーに夢中の様子。
ルーからちゃんと作ったと思われるカレーは、勝沼君が夢中になるのも頷ける味だった。
なのに。私はカレーを口にしながらも“あのこと”が頭に浮かんでいた。
──やっぱり、訊くしかない。
カレーを食べ終えて、セットのブレンドコーヒーを一口飲み込むと、丁寧に淹れたとわかる味が口に広がった。
「わぁ。コーヒーも美味しい」
「あのマスター、きっと只者じゃないっすよ」
いつか訊いてみようと思ってるんすけど、と続けた勝沼君の顔を真正面に捉えてから、私は思い切って口を開いた。