恋色カフェ
「……まぁ、それはその時でいいか」
落ち着き払った声色が、距離の近さを更に意識させるかの如く、私を包み込むように響く。
ついでに、アンバームスクの香りまで携えて。
「制限時間は5分。それぐらいあれば十分でしょ?」
「私まだ何も、」
「問答無用、って言葉知ってる?」
ふ、とまた小さな笑い声が聞こえる。
「さっき言ったでしょ、俺がキーをスキャンしない限り、ここは密室だって」
その言葉がにわかに信じられず、わかっていたのについ、店長の方を振り向いてしまって、顔の近さにまた心臓は大きな波を起こした。
まったくこの人は。
3年の間に、一体何があったというの?