恋色カフェ



ご褒美って何なんですか




そう言ってやる為に開こうとした口は

あっという間に、塞がれてしまった




────店長の唇で。





(今、私に何が起こったの……?)




ほんのりと唇に残った煙草の匂いが、真っ白になっていた頭に、徐々に現実を刻み付けていく。



(嘘、でしょ……?)



いくら疑ってみたところで、唇に残る苦い香りは、それが確かに現実だと教えている。


瞬間、心臓が早鐘を打ち始め、力が抜けた私はその場にへたりこんでしまった。


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