恋色カフェ




一目惚れ、だった。



彗を見た瞬間、勝沼は思いきり胸を鷲掴みにされたような、甘い痛みが走った。



『勝沼──高宮さんに手、出したりするなよ』


その一言で、あることを思い出したがもう手遅れだった。

恋はするものではなく落ちるものだ、と昔見た何かで聞いたことがあったけど、まさにそうだな、と頷けた。



「あと10分程で到着しますけど……」


唐突に、タクシーの運転手が勝沼に告げる。


「そろそろ起こされた方が良いかと思いましたんで、一応お声掛けしました」


勝沼が何も言わなかったのを気にしたのか、運転手は理由を細かく説明した。


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