恋色カフェ


「酔ってフラフラしてる人を放置して帰る程、俺は薄情じゃないっすから」

「だ、大丈夫だよ。もうアパートすぐ目の前だし」


心配しないで、と勝沼の手をほどいて踏み出した彗は、何かに足を取られたようによろめく。


「だから言ったでしょ、ったく……。そんな状態で階段上ったらどうなるかわかるっすよね」


少しきつい口調だったせいか、彗は本当に申し訳なさそうに、ごめん、と言って項垂れた。



「俺には変な遠慮しなくていいっすから」


手を伸ばし彗の左手を掴む。しゅんと項垂れている彗は、もう抵抗することはなかった。

勝沼はその手を自分の腰へと誘導する。


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