恋色カフェ
アンバーのスタッフなんだから、送っていくことぐらいあるでしょ。特別なことなんてないよ。
自分を宥める言葉を必死にかき集めながらも、絶対に口に出せない言葉が、心へ降り積もっていく。
────何故、万由さんを送っていったんですか。
一つ、息を吐いてから店長の方を見れば、彼は珍しく煙草には手をつけず、窓の外を見つめている。
「…………あの」
衝動的ではなく、何かを言おうとして口を開いた筈なのに。頭は瞬時に真っ白になってしまった。
何を言おうとしてたんだっけ。思い出せ、思い出せ……ああ、そうだ。
「さっきの、ミーティングの話、なんですけど……」
「あのさ」