恋色カフェ
「は、い、何とか」
「もう少しだから」
まずい。さすがに手が痺れてきた。急がなくては。
最後の方は少しだけ早足になってしまったけど、何とか落とすことなく事務所へと無事到達することが出来た。
店長の指示で、ソファーの脇へと箱を下ろす。彼はそのまましゃがみこんで、早速それを開けている。
──しかし。
この人はどうして私を呼んだのだろう。
スタッフが電話した時は、本当に手が離せなくて、その後たまたまうまく区切りがついた、ということなんだろうか。
「見て、高宮さん」
店長が箱の中の緩衝材を取り除くと、白いカップが姿を現した。
「あ……素敵……」
「でしょ」