恋色カフェ


店長はまるで自分が作ったかのように得意げな顔でそう言うと、箱からカップとソーサーを一つずつ取り出した。


「デザインフェスタで初めて『蔦川工房』の食器を見たんだけど、忘れられなくてね。

タイミングを逃したらもうそことは繋がらないかもしれないんだ、って思ったら、即、行動に移してたよ」


良いのか悪いのか昔からこうなんだよね、と付けたし、笑う。こんな風に笑った店長を見るのは、久しぶりかもしれない。



「でも、勢いで行動したからといって、後で反省することはあっても、後悔はしない。

それに係わった人間も、絶対失望させたりしない。

それぐらいの“目”は持ってると自負してる」


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