恋色カフェ
「早く、新しいテーブルにこれが乗っているところを見たいな」
私がぼそりと零すと、店長は、もうすぐだよ、と微笑んでから、
「もう少しの、辛抱だ」と、強調するように重ねた。
でも重ねられたそれは、何だか別なものへ向けられた言葉のような気がして──。
カップとソーサーを、丁寧に箱に戻す。
箱はそのままでいいから、と言って、店長は既にフロアへと降りてしまった。
一体、何だったんだろう。
どうして私を呼んだのか、結局わからないままだ。
「失礼しますっ」
ノックと同時に聞こえた声に、思わず肩が上がる。
「あー……勝沼、君。お疲れ様です」