恋色カフェ
一瞬考えて、私はジェラートと一緒に言葉を飲み込んだ。やっぱり余計なことは喋らない方がいい。
「俺らだって気づいているんだから、店長が万由さんのことを気づいていない訳が無い」
勝沼君はこちらを真っ直ぐに見据えた。
「わかった上で、あいつは万由さんと一緒に行ったんすよ」
コーンがふやけてきている。このままじゃ手がベトベトになるとわかっていても、手は動かない。動かせない。
「俺が、彗さんとラブホに行くかもしれないって、煽ったのに」
胸を鷲掴みにされたような痛みが襲う。苦しい。息もうまく吸えない。気がつけば、スプーンを持つ自分の手が微かに震えていた。