恋色カフェ
プシュ、と缶を開ける音が響く。勝沼君は一口飲んで「不味い」と笑った。
どうして勝沼君は、まだ真っ直ぐでいられるんだろう。思いきりぶつかって、傷だらけになっても、こうやって笑ってる。
「……勝沼君」
「なんすか」
涙はもう落ち着いた。きっと化粧も剥げて、酷い顔をしているに違いない。それでも私は、勝沼君を真っ直ぐ見据えた。
「さっき、話したよね。私は店長を忘れる為に、あの彼を利用したって」
勝沼君は缶コーヒーを口に近づけた恰好で、こちらをじっと窺っている。
「もし、私が勝沼君と付き合ったとしても、また前と同じことを繰り返すかもしれないんだよ?
なのに、こんな私にどうしてそこまで……」