恋色カフェ




そして、翌日──。

やっぱり、というのか。店長の言葉通り、時間になっても万由さんは店に現れなかった。


他のスタッフにも店長がそれとなく匂わせていたこともあり、前日程の混乱はなかったものの、シフトの組み直しやら何やらで、少しバタついた。

もちろん私も、前日に引き続きフロアにヘルプで出ることになり、締めが近い仕事をどうしようかと悩ましい状況になっている。



彼女の身に、何があったというのだろう。

改装前日にアンバーの前で会った時は、私に向けて勝ち誇ったような、不敵な笑みまで見せていたというのに。


電話も相変わらず繋がらない。怜ちゃんは「迷惑かと思いながらも閉店後電話を掛けてみたけど、結果は同じだった」と話していた。



このことに関して、店長が何か知っているのは間違いない。


店長に真っ向から万由さんのことを訊いたとしても、昨日のようにはぐらかされるのがオチ。

一体どうすれば、訊き出せるんだろう。


あれから私は、真実も問いただせないままだ。


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