恋色カフェ


あかねはウソ、と声を上げて、またてっちゃんと顔を見合わせている。


「あいつにもまだ、男のプライドが残ってんのかな」


そう言って苦笑したてっちゃんは、冷めてしまったオムライスを口に入れた。



「……でも、どうして秀人はそこまで借金を重ねてしまったんだろう」


あかねから、秀人の借金のことを聞いた時も、どこか釈然としなかった。

秀人と買い物に行った時だって、無駄遣いをすることもなく必要最低限の物しか買わなかった。食事も、朝はいつも食べてなかったし、それ以外はまかないで済ませていることが多かったみたいだから。


「だって秀人、ギャンブルにのめり込んでたでしょ?」


何を今更、という顔で、あかねから逆に疑問を投げられる。


「彗は競馬場とかパチンコとか、一緒に行ったことなかったの?」



胸の奥から、嫌な音がした。


考えたら、私はここ1年の秀人を、よく知らない──。


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