恋色カフェ


「ボーっとしてると、俺みんな食っちゃうぞ」


そう言って秀人がチーズチヂミに箸をのばした時、テーブルに置いている彼の携帯が陽気なメロディを奏でた。



──また、だ。


この居酒屋に来てから、秀人に来たメールはこれでもう数十件目。


まだここに来てから、1時間も経っていないというのに、だ。



異常な位の着信に「誰から?」と聞いてみれば「んー、勇作から」と明らかに不自然な答え。


秀人がさっきから無言なのは、そのメールにいちいち返信しているから。



……私には、全然返信しなかったくせに。



秀人と会うのは久しぶりだというのに、こんな状況だから会話らしい会話と言えば、さっきみたいなやり取りだけ。

暇を持て余した私は、ダメだと思いながら、結局、昨夜のことを思い出してしまっていた。


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