恋色カフェ
「やっぱり、解釈は間違ってなかったんだな」
「……え」
店長は溜まっていた何かを吐き出すようにため息を吐いて、視線を私に向ける。
「言い逃げ、って言うんだよ、そういうの。知ってる?」
「だって、店長はあの時……」
「俺の、あの時の状況で、他に何か言えたと思う?」
店長からの返事は、
『ありがとう』
ただ、それだけで。
「……いや。それでも言わなくちゃいけなかったんだよな」
独り言のように呟いて、店長の空いていた左手が、自虐的に、彼の髪をくしゃりと乱す。
あ、柔らかそう──。
それに触れたい、と。訳もわからず欲望は突如疼きだし、私は堪らず目を逸らした。