はにぃとーすと



「お待たせー。」


制服からジャージに着替えて、聖斗が走って来た。


「寒いだろ。
これ、着てろ。」


そう言って、ジャージを肩に掛けられる。

でもそうしたら、聖斗は半袖のTシャツで寒くない?


「聖斗、大丈夫?」


「大丈夫、大丈夫。
こんなの動いてたら、すぐ熱くなるし。」


軽く準備運動をして、ラケットを手に持つ。

なんか様になってる。


サーブを打つ瞬間。

目はボールを追わず、聖斗を追っている。

壁打ちだって。

目は聖斗だけを捕らえるんだ。

聖斗がたまに私を見る。

そして、微笑む。

それに、すっごくドキドキしてる…


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