はにぃとーすと



「ばーか。
簡単に諦めんなって。」


だって、出来ないんだもん。


「ちゃんと教えてやるって。
瑠花はラケットに当ててるだけで、振ってないんだよ。」


そう言いながら近付いて来て、私の後ろ側に回る。

それでっ!


「ボールをちゃんと見て、ここまで振り切る。
分かった?」


私の腕を掴んで、ラケットを振る。

でも、近すぎなの!

聖斗の息が耳に当たって…


「瑠花?」


逃げ出した。

だって!

だって…ドキドキするんだもん。

学校を出て、全速力で走って家に帰った。


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