シャクジの森で 〜月夜の誓い〜【完】
その頃、城の中では、城門の警備に知らせを受けたパトリックが、縛り上げられている男と対峙していた。
窓一つない部屋の中、パトリックは椅子に座り、男は少し離れたところの床に座っていた。
「お前は、あの時の夜、塔の脇にいたな。一緒にいた奴が彼女を攫ったのか?何の目的で、彼女を攫った?どこに連れて行った?」
ブルーの瞳に殺気を浮かべ、目の前の男を見据えるパトリック。
纏うオーラは、アランに勝るとも劣らない冷酷さを放っている。
普段の優しいオーラから一変し、これがパトリックだと信じられない程に、恐ろしい。
部屋中に満ちる空気はピリピリと肌を刺し、呼吸をするのもはばかれる程に緊迫している。
傍に控えている二名の兵士も、その空気に当てられ、額に汗をじっとりと滲ませていた。
縛られている男は唇を固く結び、額には汗が滲み、青ざめながらもパトリックの放つ静かな殺気に耐えている。
さっきからずっとパトリックを睨み、無言を貫いていた。
「お前がそのつもりなら、私にも考えがある。話すなら今のうちだ・・・。アランではなく、私の尋問で良かったと思っているだろうが、それは大きな間違いであったと、時期に思うことになる・・・」
静かにゆっくりと語られる、不気味な響きを持つその言葉でさえも、口を固く閉ざしうすら笑いさえ浮かべている男。
―――この男、只者では無いな・・・。
城門の警備に聞いたが、取り逃がした後の二人もかなりの腕を持っていたという。
後をウォルターが追って行ったというが、未だ帰ってきていない・・・。
果たして―――
「教えてやろう・・・私は今、非常に機嫌が悪い。そして、我慢も限界に近い・・・。私が、今から何をするか、お前に分かるか―――?」
男を見据えながら、ゆっくりと椅子から立ち上がり、一歩一歩近づくパトリック。
縛りあげられ、動けない男の前に、殺気を放つパトリックの体がゆっくり沈み込む。
瞳に焦りの色を浮かべる男・・・。
非情な光を湛えるブルーの瞳―――男の瞳が大きく見開かれる――――
「申し訳ございません!!弁明する余地もございません!どうか、この私の命、その手でお絶ち下さい!!」
ウォルターが血に染まった腕を構いもせず、執務室の中、跪いて床に頭をつけていた。
アランは机に肘を預け、口元に手を当てて、ウォルターの悲痛な言葉を黙って聞いていた。
「今、パトリックが敵の一人を尋問しておる。時期に詳細がここに届くだろう―――ウォルター、お前がその様とはな・・・対峙した敵の様子を申せ」
見上げると、ブルーの瞳が冷酷な光を宿し、遠くの方を見据えていた。
「申し上げます。敵はかなりの腕前を持っております。特別に鍛えられた兵のようです。この腕を斬った奴は、二本の剣を自在に操り―――」
窓一つない部屋の中、パトリックは椅子に座り、男は少し離れたところの床に座っていた。
「お前は、あの時の夜、塔の脇にいたな。一緒にいた奴が彼女を攫ったのか?何の目的で、彼女を攫った?どこに連れて行った?」
ブルーの瞳に殺気を浮かべ、目の前の男を見据えるパトリック。
纏うオーラは、アランに勝るとも劣らない冷酷さを放っている。
普段の優しいオーラから一変し、これがパトリックだと信じられない程に、恐ろしい。
部屋中に満ちる空気はピリピリと肌を刺し、呼吸をするのもはばかれる程に緊迫している。
傍に控えている二名の兵士も、その空気に当てられ、額に汗をじっとりと滲ませていた。
縛られている男は唇を固く結び、額には汗が滲み、青ざめながらもパトリックの放つ静かな殺気に耐えている。
さっきからずっとパトリックを睨み、無言を貫いていた。
「お前がそのつもりなら、私にも考えがある。話すなら今のうちだ・・・。アランではなく、私の尋問で良かったと思っているだろうが、それは大きな間違いであったと、時期に思うことになる・・・」
静かにゆっくりと語られる、不気味な響きを持つその言葉でさえも、口を固く閉ざしうすら笑いさえ浮かべている男。
―――この男、只者では無いな・・・。
城門の警備に聞いたが、取り逃がした後の二人もかなりの腕を持っていたという。
後をウォルターが追って行ったというが、未だ帰ってきていない・・・。
果たして―――
「教えてやろう・・・私は今、非常に機嫌が悪い。そして、我慢も限界に近い・・・。私が、今から何をするか、お前に分かるか―――?」
男を見据えながら、ゆっくりと椅子から立ち上がり、一歩一歩近づくパトリック。
縛りあげられ、動けない男の前に、殺気を放つパトリックの体がゆっくり沈み込む。
瞳に焦りの色を浮かべる男・・・。
非情な光を湛えるブルーの瞳―――男の瞳が大きく見開かれる――――
「申し訳ございません!!弁明する余地もございません!どうか、この私の命、その手でお絶ち下さい!!」
ウォルターが血に染まった腕を構いもせず、執務室の中、跪いて床に頭をつけていた。
アランは机に肘を預け、口元に手を当てて、ウォルターの悲痛な言葉を黙って聞いていた。
「今、パトリックが敵の一人を尋問しておる。時期に詳細がここに届くだろう―――ウォルター、お前がその様とはな・・・対峙した敵の様子を申せ」
見上げると、ブルーの瞳が冷酷な光を宿し、遠くの方を見据えていた。
「申し上げます。敵はかなりの腕前を持っております。特別に鍛えられた兵のようです。この腕を斬った奴は、二本の剣を自在に操り―――」