シャクジの森で 〜月夜の誓い〜【完】
夕暮れの刻
ギディオンの城の中、沢山の馬車がゆるゆると進んでくる。
太陽が西の山に傾き、王の塔の庭に天使像の長い影が石畳に伸びている。
噴水の豊かな水しぶきが夕焼けに染まり、咲き誇った花たちも夕闇色に染まっている。
政務塔の玄関前で馬車を降りた着飾った人々が向かう先は、王の塔の庭。
談笑しながら歩く御令嬢や、立ち止まって話し込む紳士。
仲睦まじいカップルや、御令息のグループの楽しげな笑い声。
ギディオンの上流貴族と、隣国から招待した賓客で庭の中はいっぱいになっていた。
庭の向こうに建つのは、白亜の貴賓館。
二階建てのそれには、一階にダンスホール、二階には客室が備わっており、ラステアの姫君の一行と、ルーベンの王子の一行が、月祭りが終わるまでここで宿泊することになっていた。
パーティの会場となるダンスホールの中では、既に楽士たちが奏でる軽やかな音楽が流れ、着飾った紳士と淑女がダンスを楽しんでいた。
隅の方に置かれたテーブルには、煌びやかな器に盛られた料理が所狭しと並べられ、パーティ用の服を着込んだ使用人たちが、ワインやシャンパンを乗せたトレイを持って、会場の中を忙しく動き回っていた。
その会場の中に出来あがった三つの人の塊。
一つ目は、ラステアの姫君を中心とした御令息の輪。
皆、何とかダンスの相手をして貰おうと、しきりに笑顔で話しかけて自分をアピールしている。
姫君はつんと澄ました様子で、優雅に誘いの手を避けていた。
二つ目は、ルーベンの王子の周りに集まる貴族の男女の輪。
ここは不思議と年齢層が幅広い。
御令嬢はもちろん、御令息や年配の紳士もこの輪に加わっていた。
レオ王子の快活な雰囲気に惹かれ集まった人たち、絶えず楽しげな笑い声が湧きおこっている。
その笑い声に惹かれて更に人が集まりつつあった。
三つ目は、パトリックの周りに集まる貴族の御令嬢の輪。
柔らかな微笑みに優しいオーラで人を惹きつけるパトリック。
あちこちから出てくるダンスの誘いの声をやんわりと断り、ご令嬢たちの話をダンスから遠ざけ、別の話題を振っていた。
会場の中は、人々の笑顔と楽しげな声、食事とお酒を楽しむ者、ダンスを楽しむ人々ですっかり華やいでいた。
ギディオンの城の中、沢山の馬車がゆるゆると進んでくる。
太陽が西の山に傾き、王の塔の庭に天使像の長い影が石畳に伸びている。
噴水の豊かな水しぶきが夕焼けに染まり、咲き誇った花たちも夕闇色に染まっている。
政務塔の玄関前で馬車を降りた着飾った人々が向かう先は、王の塔の庭。
談笑しながら歩く御令嬢や、立ち止まって話し込む紳士。
仲睦まじいカップルや、御令息のグループの楽しげな笑い声。
ギディオンの上流貴族と、隣国から招待した賓客で庭の中はいっぱいになっていた。
庭の向こうに建つのは、白亜の貴賓館。
二階建てのそれには、一階にダンスホール、二階には客室が備わっており、ラステアの姫君の一行と、ルーベンの王子の一行が、月祭りが終わるまでここで宿泊することになっていた。
パーティの会場となるダンスホールの中では、既に楽士たちが奏でる軽やかな音楽が流れ、着飾った紳士と淑女がダンスを楽しんでいた。
隅の方に置かれたテーブルには、煌びやかな器に盛られた料理が所狭しと並べられ、パーティ用の服を着込んだ使用人たちが、ワインやシャンパンを乗せたトレイを持って、会場の中を忙しく動き回っていた。
その会場の中に出来あがった三つの人の塊。
一つ目は、ラステアの姫君を中心とした御令息の輪。
皆、何とかダンスの相手をして貰おうと、しきりに笑顔で話しかけて自分をアピールしている。
姫君はつんと澄ました様子で、優雅に誘いの手を避けていた。
二つ目は、ルーベンの王子の周りに集まる貴族の男女の輪。
ここは不思議と年齢層が幅広い。
御令嬢はもちろん、御令息や年配の紳士もこの輪に加わっていた。
レオ王子の快活な雰囲気に惹かれ集まった人たち、絶えず楽しげな笑い声が湧きおこっている。
その笑い声に惹かれて更に人が集まりつつあった。
三つ目は、パトリックの周りに集まる貴族の御令嬢の輪。
柔らかな微笑みに優しいオーラで人を惹きつけるパトリック。
あちこちから出てくるダンスの誘いの声をやんわりと断り、ご令嬢たちの話をダンスから遠ざけ、別の話題を振っていた。
会場の中は、人々の笑顔と楽しげな声、食事とお酒を楽しむ者、ダンスを楽しむ人々ですっかり華やいでいた。