赤い狼 四
「そこを退くのが正しい判断だと思う。」
「そうだぞ!連ちゃんのKY野郎☆」
「お前がな。」
素晴らしい連携プレーだ。
もはや漫才のプロだと思ってもぃぃと思う。銀のボケを棗が華麗にばっさりと斬るのはなかなか心地ぃぃ。
ひゃっほーうっ!と心の中で叫んで空気を大きく吸う。
よし、準備万端だ。
隣で
「おーい、稚春ちゃん。俺は無視を食らって悲しいぞ。どうしようもなく悲しいぞ。」
と煩くしつこく話し掛けてくるピンクエロ魔神の名前を大きな声で叫ぶ。
「銀っ!!!」
「うぉあっ!んだよ、黙り決め込んじゃったと思ったら今度はビックリさせるのかよ。おっかねー。」
突然振り向いた私に、腰を抜かしたらしい銀が私を見上げてヘラヘラと笑う。
このくらい平気って顔してるけど、腰抜かしてる時点でカッコ悪いから。全然カッコよくないから。
っていうのはどうでもよくて、早くこの状況から脱出するのが先だ。
「連を私から引き剥がして!」
「お、おうっ!」
何故かこの時の銀は珍しく素直に、そして私の望んだ通りの事をしてくれた。
怖い。絶対何か裏があるはずだ。