赤い狼 四
そうだ。きっと裏がある。後からきっと
『あん時助けたんだ。お礼は身体で…な?』
とか言うに違いない。ぎゃー!しまった!私とした事が!棗に頼めば良かった!
どうしよう。ここはアッパーとかしておくべき!?ず、頭突きとか!?ええいっ!この際、私の体が守れたらそれでぃぃ!
「くたばれ!!」
―――ゴチンッ!
「いってぇええぇええ!!何してんの稚春ちゃん!いてーんだけど!
とてつもなくいてーんだけど!何!?君の頭はコンクリートか鉄かなんかで出来てんじゃねぇの!?」
「ふっふーん。私の頭はそんなものも打ち砕くような頭なのよ。」
「何、勝ち誇った顔してんだ!こっちは親切心たっぷりでお前とコイツを剥がしてやろうと必死だったろーが!」
「ふっ。どうだか。私はそのお礼を後から身体で払うなんざごめんだからね!」
銀が頭を押さえながら目の縁に涙を溜めて私を見てくる。
そして、終いには
「チッ。罠だったか…。」
悔しさを込めた瞳で私をギロリと睨みあげた。