赤い狼 四





むうっと頬を膨らまして実を見る。



でも、実はそんな動作をした私を鼻で笑った。



うわっ、ガチでむかつく!!!




キー!と苛立っていると香が、まぁまぁ~。本題に入ろうよ~。と催促してきた。


あぁ、今日は香が一番の大人だ。



今日は香に迷惑をかけるな、と悪く思いながら話がしやすいように黙る。




香はそんな私と実を見てクスリと含み笑いを溢してさっきの話の続きをしだした。




「で、本当に知らない?ソイツの名前、ひなって言うんだけど~。

"妃(きさき)"に菜の花の"菜"で"妃菜"。」



「や、名前は知ってたけど漢字までは知らなかった。」



「そうなんだ~。てっきりもう知ってるもんだと思ってたよ~?」



「その事に関しては香達の方が知ってるんじゃない?私、本当に何も知らないんだよね。」



「《SINE》の人達は誰も教えてくれないの?それって本当に腹立つわよね。」




香と私が話している間、ポッキーをボリボリと食べていた実が、空になったポッキーの箱をグシャリと潰した。



げ、原型が…。




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