赤い狼 四
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「………何?」
少しだけ遅れて返事を返す。
すると、それが不思議に思ったのか隼人は首を傾げて、ん?と言葉を溢した。
勿論、それに私は答えない。
「…稚春、機嫌わりぃのか?」
「いや?何で?」
「だって眉間に皺が寄ってんぞ。」
ここ、と人差し指で自分の眉間を指さしながら、どうした?と再度聞いてくる隼人。
その行為に少しだけ笑いつつも、少し頭が痛いだけだ、と説明してからソファーに腰掛ける。
今、この空間には隼人と私だけ。
さっきまで騒がしかった実と香はもう居ない。
それは今、私が《SINE》のいつもの部屋に居るからで。
何故そうなったのかの説明は、実と香が帰った後からの出来事から始まるわけだけど。
実と香が帰った後、今日の学校は風邪で休んだ。と隼人にメールしようと思っていたら何故か隼人から電話が掛かってきた。
話を聞けば誰かが隼人に、私が風邪で学校を休んでたのを伝えてくれたらしく、電話してくれたらしい。
珍しい事があるもんだ、と思って驚いていたら隼人が心配の声を私にかけるから、もっと驚いたけど。