赤い狼 四
恐ろしい台詞を聞いて顔を蒼白させる。
逆らっちゃいけない、この人に。
腕を凄い力で引っ張られながら私はそう誓った。
悪魔こと《VENUS》副総長、拓磨に。
「―――おい。連れてきたぞ。」
「わぁー!稚春だぁ!稚春、久しぶりぶりー!!」
「ぶ、ぶりぶ?」
「おぉ!マイスイートハニーやないか!元気しとるか?」
「げ、元気だよ…。」
「稚春が来ねぇ間、俺は凄く寂しかったよ、稚春。」
「ゆ、優魔…。」
「兄貴!稚春を苛めるのは禁止の約束だろ。」
「優悪だ!」
「…よ。」
「う、うん。久しぶり、陽。」
一度行った事のある二階のドアを開けたとたん、熱烈な歓迎を受けて目が点になる。
み、皆元気だね。
そしてあれだね。皆、どこも一つも変わってないね。
要に手を引っ張られながらソファーに座る。
わわっ、フカフカ!!
ポヨン、ポヨン、と弾力のいいソファーに感動の声を漏らす。
この前ここに来た時、こんなソファーなんてあったっけ?