赤い狼 四
そ、そんなの………
「恐ろしくて使えない!!!」
「はーい。文句言わねぇで座ってくれよ、稚春。」
叫んだとたん、横から伸びてきた手にすとん、と何十万かしたであろう真っ白なソファーに無理やり座らされる。
「ちょちょちょっ!その手を離して、朋さんや!」
「なんかそれ、時代劇の台詞みたいだな。
ばーさんや。わしは座っておいて損はねぇと思うぞ。…みたいな感じでいいのか?」
馬鹿だ。
私が言うのもなんだけど馬鹿だ。
その場で額を押さえる。
朋さんに言ったって駄目だったのを今、思い出した。
なぁ、これでいいのか?名演技だったろ?と目を輝かせる朋さんを指の隙間からチラッと覗き見る。
そこで永遠にじいさん役してろ。
「まぁ、イケてるしいいんじゃねぇの?稚春に合ってっし。」
「だろだろっ!」
「こんな高級品が私に似合うわけないじゃんか!!」
勝手に話を進めていく要達に向かって叫ぶ。
私の意見はどこ行った!!
ふんっ!と鼻息を荒くする。
本当、いつも自分勝手な奴等だ。