赤い狼 四
「こうなればやるしかないか…。」
短く息をついて紙袋から青色の布を取る。
なんかさ、もう趣味を疑うよね。《VENUS》のさ。
両手でそれを広げた後、大きく息を吐く。
上は青の布地になんかそれらしい紋章が入ったシャツ。
下は結構短い黒の布地のスカート。
それに、帽子と黒のヒール靴が付けられていて。……それと、手錠が入ってる。
え、待ってよ。これ本物?なんかオモチャっぽくないんだけど。
頑丈に作られた手錠を手に取る。て、鉄で作られてる。絶対にこれ特注で作らせたとか言いそう。
何故か湧いてくる冷や汗を服の袖で拭う。
私の手の中にあるこれは俗に警察官の服で。
だいぶ前に銀と奏に無理やりコスプレさせられた事を思い出した。
あの時はメイド服とナース服で。
今度は警官服。そして、龍リクエストだと優魔が言っていたもう一つのコスプレ服は…
「ウ、ウエディングドレスとか無理なんですけど。」
なんと薄くピンクがかかったウエディングドレスだった。