赤い狼 四
「び、病院…?」
「何でそうなるんだ。」
混乱する頭の中で取り敢えず一言溢す。
それが病院だったものだから優魔が、俺は正常だ。と不機嫌になった。
いや、そう言われても…。
「うーん。これはこうした方がアイツ等も喜ぶ。」
それで正常だなんてどうかしてる、と未だ口を開けている私のネクタイを少しだけ緩める優魔。
それから一番上のシャツのボタンを外して、よし、と悪戯っぽく笑った。
「行くぞ。」
グイッ、と肩を引き寄せられてよろけながら優魔の横を速足で着いていく。
な、なんだなんだ。何がどうなってるんだ。
固まったと思えば私の服を触ってみたり、照れたと思えば強引に引っ張ってみたり。さっぱり意味が分からない。
優魔の行動に頭にハテナマークを浮かべながら隣の部屋まで歩く。
本当、《SINE》も広いけどここも広い。隣の部屋だったらすぐに着くはずなのに。
一部屋が広いからか隣の部屋の入り口までが遠い廊下を歩く。
と、やっとの事で着いた龍達が居る部屋に
「ギャアッ!!!」
ドアを開けた優魔が私の背中をドンッと強い力で押してきた。