赤い狼 四





「あぁ、そういえば痕がなんとかって隼人が言ってたな。」



「…?」



「稚春、何言ってんだ?みてぇな顔してっけどさっき隼人に言われたばっかりだろ?」




あぁ、そうだった。と隼人の件なんてすっかり忘れてた私は苦笑いしながら


相変わらずギュムギュムと抱き締めてくる連の背中に腕を回した。



そこで、気付いた事。




「連…背、大きくなった?」




何となくそんな気がして連を見上げる。




「マジか!?伸びたか?嬉しい!」




私に背が伸びたと言われて私の予想以上に喜ぶ連。




…何で背が伸びてそんなに喜ぶのかが理解できないけど


私を抱き締めたままピョンピョンとその場で飛び跳ねる連が可愛ぃから許す事にしよう。



でもね、連って私より20センチくらい背が高いから連が飛び跳ねると私の体がフワリフワリと浮くんだがね。



そして力強すぎでチョット苦しいかな。




気付いてくれないかな。と連の顔をソローと覗いたけど、



「俺、マジで稚春好きだ!将来俺、稚春と結婚する!」



可愛ぃ事言ってくれてたから、そのままされるがままにされてた。




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